通 読 企 画

ギリシア語講読:トゥキュディデス『歴史』


力と力の狭間で生じる弱小国の「内乱」のうちに大戦争の本質を見てとった史家の診断は、

21世紀を生きるわれわれにとっても、残念ながら!)決して遠い話ではないようです。

 時代は変われど人間の・・・

 

ギリシア語講読

トゥキュディデス『歴史』第5巻

金曜日 19:30~21:00

 

【教材】

H.S.Jones ed. Thucydidis historiae, Oxfrd Classical Texts, 1942. <校訂版>

 

C.E.Graves ed. The Fourth Book of Thucydides, Macmillan, 1884. <注釈>

(授業用資料のページにpdf版を用意します)

 

講師:堀尾 耕一

 

3月 8,15,22 ]

 

春学期(4〜6月)全10回

4月 12,19,26

5月 10,17,24

6月 7,14,21,28


前5世紀後半、アテナイおよびスパルタをそれぞれ盟主に戴き、ギリシア世界を二分して戦われたペロポネソス戦争。自身も途中までアテナイの将軍職にあって、その成り行きをつぶさに目撃したトゥキュディデスは、人間社会の存立基盤そのものを揺るがす事態が眼前で進行しつつあることを確信し、筆をとります。同時代に媚びるのではなく、世々の遺産たるべく綴られたという本書は、若き日のホッブズに多大な影響を与えるなど、西洋の政治思想史を語るうえでも重要な古典となっています。また、思考そのものが凝縮されたようなそのギリシア語は、古典語学習者が一生をかけて取り組むに値する高峰といえるでしょう。

 

いよいよ第5巻! 戦争が長期化するなか、アテナイの強権的な姿勢が次第に顕在化し、よく知られた「メロス島の対談」でひとつの極致に達します。曰く、両者が互角の関係にあれば交渉の余地もあろう。が、われわれアテナイのような圧倒的強者の前でメロス島の諸君に残された選択肢とは、できるだけ損害が最小限になるよう妥協するか、さもなくば死か、それ以外にないのである、と。



年間スケジュール

 

春学期:4、5、6月

夏学期:7、8、9月

秋学期:10、11、12月

冬学期:1、2、3月

受講料

 

毎週の講座:各学期10回分につき 25,000 円

隔週の講座:各学期 6回分につき 15,000 円

 

学期ごとに銀行振込にて前納をお願いしております。

教材

 

教材は基本的に各受講生においてご準備ください。洋書に関しては、Amazon など通信販売によって容易に入手することができます。どうしても調達が難しい場合にはご相談ください。


横浜古典学舎

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